さいたま市浦和駅の近くに「鹿島湯」という銭湯があるのをご存知でしょうか? 情緒溢れる佇まいに気さくな店主、古き良き銭湯として地元住民の憩いの場となっている銭湯なのですが、実は、あるポスターが大きな話題を呼びました。
空気を読めなかった店名
高く伸びた煙突、風情ある門構え、伝統を感じながら湯船に肩まで浸かれば、身も心も癒されていく。入浴後は腰に手を当ててコーヒー牛乳をグイッと一杯。鹿島湯は、銭湯として100点のように思えます。
ここまでは完璧。しかし、その店名に問題が…。
”「浦和」にあるのに「鹿島」湯”
そうです。浦和といえばレッズなのに、店名はあろうことかライバルである某サッカーチームの名前を掲げてしまっているのです。この店名は、明治のはじめ頃まで現在のさいたま市浦和区が「鹿島町」と呼ばれていたことに由来します。そして長い時を経て、状況は思わぬ方向に…。実際に「店名のせいでレッズファンの人が来てくれない」というちょっと笑えない事態になってしまいました。
このピンチを脱すべく、店主が知り合いのコピーライターと共に考えた秘策が、その店名を逆手にとった「自虐ポスター」をつくることでした。
「自虐ポスター」でお客さん2割増!
では一体どんな「自虐ポスター」を制作したのか? ここで店名を「自虐」する数々のポスターの一部をご紹介します。
笑いを誘う自虐的なこれらのポスターは、ネットで紹介されたことをきっかけにSNS等で話題になり、来場者数は約2割増になったそうです。鹿島湯さん、よかったですね。
ということで、以上がユニークな銭湯「鹿島湯」でした。お近くにお立ち寄りの際は、自虐の必要のない伝統ある自慢のお湯にぜひ浸かってみてくださいね。