さいたま市桜区に、「陶酔」という居酒屋がある。このお店は仲良し夫婦が経営しており、いつでも笑顔で、優しさに溢れている。今回は、そんなおふたりに夫婦円満の秘訣を伺ってみた。
「あい子さーん、ちょっと!」
居酒屋・陶酔のご主人の立石久巳さんは奥様のあい子さんを今も名前で呼ぶ。「年上だからやっぱり〝さん”付け。初めて出会った時に〝すごく綺麗だなぁ”って思って結婚しました(笑)」と、冗談めかした笑顔に溢れる愛情がにじんでいる。
20年前、勤めていた職場を辞め「好きなことをやろう」と、意気込んで始めた飲食業。最初はなかなかうまくいかなかったという。「夫婦だから喧嘩することも勿論あるけど、ここまでついてきてくれたことにすごく感謝してるんです」と、しみじみ語る。
長続きの秘訣を聞くと「あんまり干渉しないことかなぁ。あと、常に話を聞くことだね」。カウンターの向こう側、テキパキと働くあい子さんを見つめる久巳さんの眼差しはとても優しく見えた。