僕は、先日できたばかりの彼女とさいたま市でデートすべく、約束を取り付け、待ち合わせ場所に向かった。緊張で心臓の鼓動がはやくなる。楽しみすぎて昨晩あまり眠れず、まぶたが重い。しかし、彼女を見た瞬間、眠気など数億光年の彼方へと吹き飛んでしまった。
11:30 @氷川参道
「ねえ、今日はどこ行こっか。楽しみだね!」
君とならどこへ行っても楽しい。さいたま市ならなおさらだ。手をつなぎながら、僕らは団子屋へと足を運ぶことにした。
12:00 @氷川だんご
「お団子屋さんあった~!老舗って感じでいいね!」
「さて、いただきま~す」
ぜんざいに夢中になる彼女は美しかった。今日僕は、このぜんざいよりも甘い思い出をつくりたいのだ。さて、次はどこに行くとしよう。
AM14:00 @武蔵一宮 氷川神社
「神社っていいなあ、なんか落ち着くよね」
「願い事が叶いますように…」
彼女が何を願ったのかは知らない。でも、僕は彼女との出会いに感謝し、末長く一緒にいられることを願った。この願い、叶いますように。
16:00 @大宮公園
「わーい!子どもの頃を思い出すなあ」
「ちょっと恥ずかしくなってきた(笑)」
「一緒に登ってみちゃおっか!」
童心に還る彼女の無垢な笑顔は、僕の心のやらかい場所をキュッと締めつけた。ジャングルジム?もちろん登った。アイアムスーパーモンキー。
17:30 @ジャンゴバンケット
「ねえ、もし私が幽霊だったらどうする?」
「なんてね、冗談だよ!ふふっ」
冗談を言いながら小悪魔的に微笑む彼女。この時間が永遠に続けばいいのにと、僕はそう思わずにはいられなかった。そしておひらきの時間。
20:00 @駅
「今日は本当にありがとう、楽しかったよ」
「これからもずっと一緒にいようね」
もちろんですとも。これからもずっと一緒にいてくださ…………
突然視界が暗くなる。そしてふたたび目を開けると、そこに彼女の姿はなかった。
何が起きたのか…そのとき僕は思い出した。「私が幽霊だったらどうする?」という彼女の言葉を。まさか…いや、でもそうとしか考えられない。すべてを理解した僕は、そっとまぶたを閉じ、最寄駅に着くまでのあいだ幽霊である彼女に想いを馳せた。楽しい時間をありがとう。またどこかで。
…というわけで、以上、妄想デート物語をお送りいたしました。いかがだったでしょうか?このように、さいたま市にはたくさんのデートスポットがあります。
ぜひ大切な方を連れて、遊びに来てくださいね。
ちなみに今回彼女役を演じていただいたのは松井美南さん。もちろん幽霊ではございませんので、ご安心ください!