毎年恒例の見沼通船堀の閘門開閉実演が今年も行われます。
見沼通船堀は日本で一番古い閘門式運河であり、国の指定史跡にもなっています。
さて、見沼通船堀とは…
さいたま市の南東にある、芝川と見沼代用水の3メートルの水位の差を結ぶ閘門式運河です。享保16年(1731年)に八代将軍徳川吉宗の命を受けた井沢弥惣兵衛為永(いざわやそべえためなが)が完成させました。
※閘門式運河:水位の差が大きいために通船できない川に水門を造り、その水門を使って水位を調節して川の流れをゆるやかにさせ、通船を可能にさせる運河。
詳しくはこちら(見沼通船堀の紹介)
有名なパナマ運河も同じ閘門式ですが、約180年も前に見沼通船堀は運行しています。規模は全然違いますが、着工の斬新さや工法の優秀さに高い評価を受けています。
さいたま市の誇る貴重な文化財を是非ご覧ください。
【見沼通船堀 閘門開閉実演】
■日時
平成26年8月27日(水)10時〜、13時〜(約1時間30分)
※雨天・渇水時は中止
■場所
見沼通船堀東縁 一の関と二の関の間
■内容
- 閘門開閉実演(船を浮かべた状態で水位の変化をご覧いただきます。船による一の関及び二の関の通過は行いません。)
- 見沼通船舟歌(市指定無形民俗文化財)
- 鈴木家住宅の特別公開(通常は土日のみ)
■問合せ
さいたまコールセンター:048-835-3156(8時〜21時:年中無休)
さいたま市文化財保護課:048-829-1723(土日祝日は休み)
見沼通船舟歌の様子
最後に、井沢弥惣兵衛為永さんについて…
東京都千代田区麹町の心法寺に小さな墓石があるそうです。
米将軍として知られる徳川吉宗が将軍職についた際、幕府の財政再建に迫られる中で有能な人物が必要となりました。井沢弥惣兵衛為永は、吉宗が紀州藩主だった頃から、紀州において土木・治水における手腕が認められており、幕府に迎えられることとなりました。見沼を始め、各地の沼の干拓を手がけて大きな成果を上げ、幕府の勘定吟味役(勘定奉行に次ぐ地位)にまでなったそうです。